赤穂市で、おでかけ
有年地区は縄文時代から弥生時代、古墳時代の遺跡を数多く擁し、考古学ファンの注目を集める文化財の宝庫です。
発掘調査された遺跡からは考古学的にも貴重な遺物が多数発掘されており、ここ有年考古館に展示されています。本物の千年以上前の遺物たちを身近にじっくり楽しむことができるこの考古館は、小さい建物にぎゅっと中味の詰まった骨太な考古館です。
「有年考古館」とは
有年考古館は昭和25年に設立されました。
有年地区の多くの遺跡や古墳たちに囲まれるように千種川のそばに佇むこの考古館は「日本一小さい考古館」と呼ばれています。
しかし、建物が小さいからとあなどるなかれ。展示されている遺物は掛け値なしに貴重な古代の遺物ばかりです。
ここは行かなきゃ、もったいない!
展示物の中でもひときわ存在感があるのが、弥生時代の大型の装飾土器です。1800年も前の土器がほぼ完全な形で復元展示されています。
さまざまな装飾を施した大型の器台の上に載せられた、装飾された壺。弥生時代に有年原に住んでいた人たちは、どんな思いでこの土器を制作したのでしょう。
古墳時代の三角縁神獣鏡もレプリカではなく本物が展示されています。
卑弥呼の邪馬台国はどこにあったのか。そのヒントになるともいわれているこの貴重な銅製の古代の鏡が、この考古館では本当にさりげなく展示されています。
その充実した展示品もさることながら、一般の人にもわかりやすく考古資料に親しみを持ってもらえるようにという考古館開設当初からの志が守られ、現在も頻繁に展示内容を変え、バリエーション豊かな特別展、企画展も定期的に開催され人気を集めています。
たくさんの貴重な遺物の実物を見ることができるということもこの考古館のおすすめポイントですが、実はそれ以上におすすめなのが考古館の学芸員さんの説明を聞くことができるということかもしれません。
ここの学芸員さんの展示品と考古館についての解説からは、考古学への情熱と、展示されている遺物や考古館、数多くの古墳を擁する有年という土地への愛着が伝わってきます。
遺跡や考古学に興味がなかった人でも、ここ有年考古館を訪れれば、考古学と有年という場所におもわず魅了されてしまうことでしょう。
赤穂市立有年考古館 - 考古館情報
〒678-1181 兵庫県赤穂市有年楢原1164番地1
TEL 0791-49-3488(ヨクミヨーパパ/FAXとも)
●開館時間
10:00~16:00(ただし、入館は15:30まで)
●休館日
毎週火曜日(火曜日が国民の祝日にあたるときは、その翌日)
年末年始
●入館料・駐車場料金
無料
●交通アクセス
【電 車】
JR山陽本線「有年駅」より北西に徒歩25分
【自動車】
中国自動車道佐用I.C.から国道373号を南に25km
太子龍野バイパス太子北から国道2号を西に18km
国道2号有年原の三叉路から国道373号を北に1km
山陽自動車道備前I.C.から国道2号を東に16km(25分)
山陽自動車道龍野西I.C.から国道2号を西に14km(25分)